では治験に参加する事で、製薬会社が払ってくれる部分と自分で払う部分、内訳はどうなっているのでしょうか。
※以下、保険で3割負担の患者さんの場合
※治験薬投与期間中
※同一施設内なら他科分も含まれる
【診察料】(初診料や再診料)
・患者さんの3割負担
【検査料】(治験に関わらず全ての)
・製薬会社の10割負担
・採血や聴力検査、心電図など
・内視鏡検査の麻酔薬や鎮痙薬の薬剤料も
【画像診断料】(治験に関わらず全ての)
・製薬会社の10割負担
・レントゲンやCTなど
・造影剤、バリウム透視検査後の下剤等の薬剤料も
【治験薬の料金】
・製薬会社の10割負担
【治験薬と同様の効能や効果を持つ薬(投薬、注射)の料金】(添付文書の記載)
・製薬会社の10割負担
・技術料(調剤料、処方料、注射料等)も製薬会社10割負担
・通常、治験薬の効果が分からなくなるので使用禁止とされている
【その他のお薬代】
・患者さんの3割負担
【処置・手術・麻酔、その他】
・患者さんの3割負担(検査・画像診断の際に用いた薬剤以外)
となります。
「患者さんの3割負担」の残り7割については「保険外併用療養費の保険給付」という名前で国が負担することになります。
患者さんは治験以外の用事が無い日には診察料の3割だけ、窓口で払うことになります。
同じ日に他科の受診もあり、うっかり何かの検査をしたのにCRCも会計も気づかずに患者さんに請求してしまう凡ミスもあります。(次回返金とか)
治験の来院以外の日に患者さんが来院、検査をしたのに患者さんからお金もらっちゃった等、慌ただしい病院などではよくあるミスです。
なかなかこの治験外併用療養費制度、医療事務の方でも結構手ごわい制度です。
余談ですが、治験薬処方に伴う技術料(調剤料、処方料、注射料等)は臨床試験研究経費(治験開始時、製薬会社から実施施設へ支払われる料金)に含まれていると解すべきで、改めて請求すべきではないとされています。
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